墨を磨る(再び)

秋の展覧会に向けて、作品を作る。
前にも書いたが、やはり磨った墨の方が、作品の墨色が映える。
運筆の速度、角度によって潤渇のグラデーションが現れる。
矛盾した言い方かもしれないが、線の深みが増すと思う。
だから、なるべく墨を磨って作品を作りたいと思っている。
だが、夏場は墨液の傷みが早い。
なるべく日陰に置くのだが、それでも数日で、膠分が嫌な匂いを放つようになる。
だから、磨った墨を少しづつ使いながら、墨を補充し続ける。
そうして、一日の終わりに墨を磨る、という習慣が出来つつある。

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