横長の作品

秋の展覧会の作品がようやく仕上がった。
大きさは半切の半分だが、横長に使う。
だが扁額に作るのではなく、詩文を数行に分ける。
草書で書くので、各行の字数と終わりを揃えない。
和様の散らしとは異なるのだが、大きさ長さのバランスを取りながら、作品として仕上げる。
普段は作らない形式なので、ちょっと手こずった。
ただ漫然と書いても、ただ字が並んでいるだけのように見える。
それは、字粒が揃ってしまっているからなのだと思う。
縦長の作品であれば、それでも連綿や字形の痩肥を整え、線の強弱、潤筆と渇筆のアクセントをつけて、仕上げてゆく。(と書いているほどに容易くは無いが)
横長の場合、連綿に制限がある。
字形の痩肥も、縦長の場合に比べて、字粒が小さくなる分、より極端にしたほうが良いようだ。
自分ではやりすぎだろうか、と思うぐらいに、痩肥と強弱をつけてみた。
果たして上出来だったのだろうか?
会場で確認するまで、まだ何ともいえない。

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