全体と部分

作品とは何だろうか
何だろうかというよりは良い作品とは何だろうか
紙面全体のバランス、字形そのもの、そういった全体だろうか
逆に全体が作品なのだろうか
作品は全体が作品なのであって、部分は作品ではないのだろうか
例えばある作品を分解し、再構成したら、作品になるのだろうか
再構成せずとも、その部分は作品として成り立たないのだろうか
再び逆を返すと、部分は作品なのに、全体は作品ではないような、そんなことがあるのだろうか
アーサー・ケストラーの「ホロン理論」を持ち出すまでもなく、作品概念の階層構造は存在しているだろう
部分が作品として優れていると云うことと、全体が作品として優れていると云うことは、矛盾しないのだろう
では部分はどこまでも分割できるのだろうか
点の一つ、縦棒の一つ、撥ねの一つ、払いの一つ
もっと分割して起筆の滲み、横画と縦画の交差、斜め線の角度
どうだろうか

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