金魚鉢の怪

書とは関係ないのだけれど、作文練習のつもりで書いてみる。

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うちには金魚が一匹いる。
本当は二匹だったのだが、一匹死んでしまったので、一匹が生き残っている、といったほうが正しいだろうか。
二年前に縁日で、娘が金魚すくいをやって、おまけで貰ったのだ。
縁日の金魚なので、そんなに長生きするとは思っていなかったのだが、かれこれ二年が経とうとしている。
百円ショップの安い水槽に、砂利を敷き、安い水草を植えているのだが、かれこれ水槽の掃除を怠っているので、藻が生い茂ってしまい、緑色になっている。
時々、娘がお麩を餌として与えている。
一匹なので、食べ残すことも多いので、それも水質を濁らせているのではないかと思っている。
それでも、金魚にとっては快適なのか、全く気にしていないのか、この暑さの中でも元気に泳いでいる。

先日、水槽の壁面に汚れのようなものが付いているのを見つけた。
何かと思ってよく見ると、どうやら巻貝のようだ。
大きさは5ミリぐらいだろうか。
巻貝を買ったり、採ってきた覚えは無い。
一体この巻貝はどこからやってきたのか。
水槽は外に置いてあるので、雨水と一緒に紛れ込んだのだろうか。
竜巻でも起こって、川の水が吸い上げられた、なんて話は聞かない。
水蒸気に混じって、卵が雲の中を漂って、雨と一緒に落ちてきた、なんていうのは考えにくい。
だとすると、時々足している、水道の水だろうか。
あり得なくは無いが、浄水場のろ過装置は大丈夫なのだろうか。
水草にくっついて来た、というのは有り得そうだ。
だが、2年前に買った時についてきていたとしたら、2年間で5ミリというのは、成長があまりに遅くないだろうか。
どれも決め手を欠いているように思う。

もうしばらく様子を見て、何という貝なのかはっきりすれば、また何か判るかもしれない。

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