「朝鮮時代の水滴」展

大阪市立東洋陶磁美術館で開催されている「朝鮮時代の水滴」展を観覧してきた。
水滴とは書道で硯に水を注すための文房具で、様々な意匠の物がある。
自分では友人に台湾の土産にもらったものと、神田の清雅堂で購入したものを愛用している。
こういった文房具に凝りだすと、きりがなくなるので、なるべく手を出さないようにしているが、まあ、観るだけなら実害はないだろう。
ましてや、朝鮮時代の青磁や白磁が、目の前で観れるというのは、なかなか機会が無い。

ふらりと寄ったものの、なかなかどうして見応えのある展覧会であった。
目録を見ると全131点、これに常設展も観れるのだから、あっという間に2時間近く経っていた。
やはり、青磁の実物の美しさは、嘆息が出る。
でも今回、鉄砂の赤も、とても美しいことに気がついた。
そして、様々な意匠の巧みさも素晴らしい。
新たに知ったのは、「海駝」という想像上の生き物だ。
その他、鴨も鯉も蛙も造形として、愛くるしいフォルムをしている。
案の定、新しい水滴が欲しくなった事は、言うまでもない。

会期:8/13~11/27
   9:30~17:00
休館日は月曜、ただし祭日の場合は開館し翌火曜が休館日

常設展で、国宝・油滴天目茶碗の実物を観れたのは思わぬ拾い物だった。



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