TOKYO書2017

「TOKYO書」展も今年で5回目である。
今年は諸事情により、最終日に何とか観覧することができた。
しかも、会場の上野までバイクを飛ばして渡る橋の上では、河を渡ってくる北風に身体ごと持って行かれそうになり、寒さで体の芯まで凍えきった状態で美術館に到着した。
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関東を中心に活動する書道の公募団体のうち、18団体から38名の先生方の作品を、一気に見ることができる。
漢字、かな、近代詩文、刻字、墨象といった様々な分野の作品が並んでいる。
それぞれの作品について、批評めいたことを言えるような立場ではないので、ここでは書かない。

作品を見ながら考えたことをいくつか。

ひとつは大きさである。
これは私だけなのかもしれないが、文字の大きさがある限界を超えると、圧力のようなものを感じるようだ。
迫力ということなのかもしれないが、どことなく落ち着かない不安な感じがしてくる。
何故なのかは分からない。
もしかすると、私自身が大字書を作った事が無い所為なのかもしれない。
だが、それがアルファベットだったとしても、そんな印象は持たないので、漢字という文字そのものが持つ呪術性かもしれないと思っている。

もう一つは墨の色である。
濃墨の黒が白い紙に映えるのは言うまでもないが、とある作品の淡墨の灰色が輝くように見えたのだ。
それはどういうことなのかまだ判っていない。
もしかするとそれが良い墨ということなのかもしれない。
淡墨表現も身につけたいと思った。

  • 会期 : 2017年1月4日(水)~1月15日(日)
  • 会場 : 公募展示室 ロビー階第1・第2


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