書道用カバン

子供の頃は書道用のカバンがあった。
黒いビニール製のやつだったと記憶している。
筆墨紙硯を詰め込んで、稽古に通っていた。
二十歳ぐらいになっても、使っていた覚えがある。
かなりぼろぼろに痛んでしまっていて、さすがに親から変えた方が良いんじゃないかと言われて、大人用のカバンを貰った。
ビニール製ではあったが、子供用のよりコンパクトで、使い勝手が良かった。
物持ちが良いので、それも十年以上使っていた。
子供の頃は、先生にお手本を書いてもらっていたので、カバン一つで済んでいたが、大人になり本格的になるにつれ、臨書用の法帖やら、条幅の作品やらを運ぶようになり、書道用のカバンを二周り大きいカバンに詰め込むようになった。
書道用のカバンはぼろぼろになったが、テープで補修しながら使っていたのだけれど、さすがに寿命かと買い替えようとした。
しかし、売ってない。
子供用のはあっても、大人用の書道用カバンというのが無い。
そのため、紙以外の文房具を詰めるケースを買い、普通のカバンに紙や法帖と共に詰め込んで通うことになった。
しかし、なかなかしっくりと来るカバンがない。
何度か買い換えているうち、ちょっと使い勝手の良さそうなのを見つけた。
比較のために紙筒を横に置いて写真を撮ってみた。
筆墨紙硯と法帖と作品を、全て詰め込んでもまだ余裕がある。
それから、硯や墨汁を運ぶので、意外と重いのだけれど、取っ手の幅が広いので、肩にかけても痛くならない。
なかなか使い勝手が良さそうなので、しばらく愛用しよう。

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