呉昌碩とその時代展

先週のことになるが、台東区立書道美術館に、「呉昌碩とその時代」展を観に行く機会があった。
台東区書道博物館は鶯谷駅から歩いて5分、お世辞にも閑静なとは言い難い、駅前のホテル街の中にある。
鶯谷駅を降りて、早速、スマホに話しかける。
「OKグーグル、書道博物館までに道のりは?」
道案内が表示され、向きを変えると地図も動く。
無料案内所やらきらびやかなホテルの入口の前を通り過ぎ、陸橋のガード下をくぐり、2回ほど曲がると書道博物館である。
明治の洋画家で書家である中村不折が開館し、2000年に台東区立として再開館した小さな博物館だ。
今まで何度か訪れる機会があったのだが予定が合わず、ようやく訪れることが出来た。
今回、台東書道連盟の研修会として、「呉昌碩とその時代」展を観覧してきた。
呉昌碩について語れるほど知ってはいないが、清朝末期から中華民国にかけて活躍した書家である。
主に石鼓文を軸に、自らの書を確立している。
今まであまり関わりが無かったが、実際に真筆に触れると、やはりただ本で見ているのとは違うと思った。
実際の墨の色、紙の質感から、本人の筆運びや呼吸が伝わるようだ。
真筆は観れる時に観るべきなんだと改めて思った。
そして余談にはなるが、呉昌碩の銘の入った硯の展示も素晴らしかった。




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