顔真卿展

顔真卿の名を知ったのは、たぶん中学か高校の国語の教科書だったと思う。
中島敦かと思って、ちょっと調べたけれども違うようだ。
ともあれ、顔真卿は有名かと思っていたら、家人は知らないという。
書道関係者、歴史好き以外は知らないのかもしれない。
さて。
1/16〜2/24まで東京国立博物館にて、顔真卿展が開催中なので、参観してきた。(詳細はコチラ
今回の目玉は、台湾の故宮博物館に収蔵されている祭姪文稿の真筆が見れるという。
これは一生に一度、有るか無いかの機会だろうと、いそいそと上野公園を通り抜けて、国立博物館へと向かう。
平成館なので、正門を入って本館の左斜め後ろの建物だ。 本館に比べると平成館は、些か建物はつまらない感じがする。
そこそこ人はいるが、入場待ちもなく、スムーズに会場へ進む。
顔真卿展と言いつつ、漢字の歴史から展示が始まっていて、甲骨文や金文、石碑の辺りは行列になってしまっている。
「順路はありませんので、空いてる所からご覧ください」
とアナウンスしているが、展示が時系列なのだから、そりゃあ行列になってしまうのは自然なことじゃないのかな?
いったん、見れる所からつまみ食いのように観ていく。
会場は撮影禁止なのだが、唯一、紀泰山銘だけは撮影可能である。
それがコレ↓

たぶん20メートルぐらいはある石碑の拓本である。
他にも、自分が臨書をしたことのある、書譜、曹全碑、李思訓碑、黄庭堅、米芾、董其昌、傅山、そしていま臨書に取り組んでいる懐素の自叙帖など、印刷でしか観たことがなかった古典の本物を観ることができた。
また、九成宮醴泉銘の各拓本を並べて違いを展示しているのは面白かったが、いかんせん一方通行にしか見ることが出来なかったのは残念だ。
そして、目玉の祭姪文稿の前は、整列して1列で観なければいけなくて、30分待ちの行列になっていた。
印記や跋の解説も展示してあるのに、整列して流れ作業のように観るしか無いのは残念だった。
ともあれ、本物に触れることができる貴重な機会ではあった。
もし空いている機会があれば、もう一度、観に行ってみたいところだ。


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