歴史に名を残した日本人の書

先日、ふと思い立ち、台東区立書道博物館に行ってきた。
年間パスポートがあるので、ちょっと観たい時に気兼ねなく行ける。
折しも花見シーズンのせいなのか、関係ないのか分からないけれど、日曜朝の博物館までのラブホテル街は、幸せそうな二人連れと多くすれ違った。
現在、開催中の展示は、「歴史に名を残した日本人の書」展。
平たくいうと、有名人の書、ということだろう。
ちょっと失礼かもしれないが、正直な所、観に行くまでそんなに期待をしていなかった。
だが、展示室に入った途端、5mのある中村不折の顔真卿の臨書軸に圧倒され、光明皇后の楽毅論、空海の風信帖といった、一度は実物を観ておきたかった古典が展示されていた。
他にも、織田信長や伊達政宗の書、赤穂事件を書でめぐる企画、そして中村不折宛の手紙など、とても面白い企画の展覧会であった。
全くもって、自分の浅学さを恥じ入る次第である。
そして、いつもの通り、中庭に出ると桜が満開を過ぎて葉が茂り始めていた。


  •  会期:2019年3月12日〜6月16日 9:30〜16:30



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