「中村不折のすべて」展

ゴールデンウィークの真ん中あたりで、没後80年企画の中村不折の回顧展を拝観してきた。
5月末に書道博物館の年間パスポートが切れるため、ちょっと行ってみようかと思いついた。
鶯谷は定期券で行ける範囲では無いので、めぐりんに乗って入谷地区センターまで行き、根岸までぶらぶら歩いて向かう。
あとから知ったのだけれど、この日、吉原の風俗店で女性が刺殺される事件で騒然としてた時間に、めぐりんで千束3丁目、台東病院(通称:吉原病院)を通りかかっていた。
それはともかく、天気は既に夏のような日差しだけれど風が強い。
バス停から細い路地を抜けていく道は、浅草辺りとは対照的に人通りは少ない。
今回は書だけでなく、絵画も多く、むしろ絵画の方が多い展覧会であった。
その中でも、「遼東新報社 長末純一郎君之碑」の拓本は圧巻だった。
高さ3メートル、幅1メートルはあろうかという顕彰碑で、端正な隷書で刻字され、大正5年に建立されたものとのこと。
ただ、この石碑の消息は分からないという。
その後の日中戦争で破壊、散逸したのだろうか。
他にも龍門二十品、淳化閣帖なども観ることができる。
また絵画も素晴らしいが、特に人体のデッサンの技術がすごいなと思った。
会期は12月17日までとのことで、前期が8月27日まで、6月26日に展示替えがある。

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